田んぼや畑で害虫駆除の為に農薬を散布したら、散布前よりも害虫が殖えてしまうことがあります。この現象を農業用語で 「リサージェンス」 といいます。
リサージェンスが起こるのは、農薬が目的の害虫だけでなく、害虫を食べてくれる虫(益虫)にも作用してしまうことにより、益虫が少なくなることが原因となります。
単に殺してしまえば害虫の数が減るだろう、というものでは無く、生態系を考慮した上での駆除を行う必要があるということです。
リサージェンスというわけではないですが、ゴキブリ駆除にも裏目にでるようなことがあります。
例えば、ゴキブリにバルサンや殺虫スプレーを噴霧すると、卵を抱えているゴキブリは死ぬ間際に卵を産み落とします。(まるでエイリアン!)
これは、 ”刺激による出生率の増加” と言えます。
卵に殺虫剤を浴びさせないというゴキブリによる戦略なんでしょうか?それとも、外敵に襲われた時に卵だけは食べられないようにするという長い進化の過程の結果のことかもしれません。
また、長い間、毒エサを与え続けられたり、殺虫剤を浴びせられた結果、子孫に毒エサや殺虫剤に対して効果が無いゴキブリが出現しているようです。
これは、 ”抵抗性害虫の出現” と言えます。
いずれにしろ、ゴキブリは種の保存のために人間に負けず劣らず進化し続けているということなんでしょう。
失敗するつもりで事に臨む人はいません。良かれと思ってやったのに裏目に出る。日常的によくあることです。
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