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2016年12月7日水曜日

害虫が媒介する食中毒菌

食中毒と言いますと、気温が高く食べものが腐りやすい時期のイメージがありますが、むしろ寒い時期にも多く発生しています。

  ⇒食中毒は、いつ発生が多いの?

どうやら、寒い暑いに関係なく、年中、まんべんなく発生しているようです。

まず、食中毒の原因として食べものに付着する菌は、細菌性(腐りやすい時期に増殖、サルモネラ菌他)のものと、ウイルス性のものに分けられます。

冬場の食中毒の原因として、細菌ではないウイルスであるノロウイルスが有名です。ノロウイルスによる食中毒は、12~2月に集中しています。

ノロウイルスは細菌性のように気温が上がったりすることによって増殖することはなく、人の腸管のみで増殖するのが特徴です。

ノロウイルスが内包されている牡蠣の内臓を生食することや、ノロウイルスの保菌者がトイレ後の手洗いが不十分で食物に付着したりするのが食中毒の原因と言われています。

また、年末年始は宴会が多いので、飲食従事者は特に注意が必要です。

一人、もしくは小人数が腹痛や下痢にみまわれた場合は食中毒を証明することは非常に困難ですが、一度に大多数のかたに食中毒症状が出たならば、問答無用で保健所が食品提供者へ立ち入り検査が入り、営業停止のペナルティを受けてしまいます。

食中毒の予防としては、まな板の殺菌や手洗い、食品の加熱の徹底などを地道にやるしかありませんが、厨房でネズミやゴキブリが発生していますと、あちこち這いずりまわり食中毒菌を媒介しますので、これらの駆除を行うことは大前提です。

以前、ゴキブリ駆除にお伺いしていた法事専門の仕出し店が、集団食中毒を起こしてしまい廃業しました。

たしかに、衛生的にいい環境では無かったと思います。当時、おせっかいでもいいから何かアドバイスしていれば、もしかしたら食中毒は防げたのかもしれない?と悔やまれます。

これからの時期は宴会が多くなります。仕出し店に限らず集団へ同じ料理を提供する食品従事者は、くれぐれもお気をつけください。

(キクノヨ)