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2013年11月25日月曜日

ゴミ屋敷

仕事柄、様々な現場に赴くのですが、異様な雰囲気の家を見かけることがあります。ワイドショーなんかでお馴染みの俗に言うゴミ屋敷という家です。

ゴミ屋敷は戸建てばかりではなく、外からわからないだけでマンションやアパートの一室でも同じことが起こっています。

ゴミ屋敷と呼ばれる主人の多くは独居老人だといいます。


                  
とうの昔に亡くなったのですが、明治生まれの祖父の事で思い出すのは、日めくりで鼻をかむこと。


それだけでも驚きだったのですが、一度鼻をかんだ日めくりを二度三度と乾かして再利用したのです!戦争を体験したモノがなかった世代、使えるものはとことん使うのは当たり前の事だったようです。

世間体なんてクソくらえ!まだまだ利用できるものを捨てるとは何たることぞ!こうなると男の美学というか尊敬の念を抱きます。(当時は白い目で見ていましたが、、)

今でこそリサイクルが見直されているとは言え、使い捨てが当たり前の世代からすると、モノが溢れ、物を買うと同時にゴミがたくさんついてくる現在でこれをやると、ゴミ屋敷へまっしぐらとなりそうです。

高齢化社会へと進む中、ゴミ屋敷までには至らないものの、お年寄りだけの世帯となるとモノが溢れて散らかっている家が多いかと感じます。

元々、モノを大切にする世代でもあるし、長年の間にモノはだんだんと増えていく、思い入れもあり捨てられない、また、捨てる気があっても分別するのが面倒になってしまう。こういった事がモノで溢れかえる原因になっています。

そして、あまりにも部屋が散らかってくると、暖かくて隠れ場所は多いわ、出しっ放しの美味しい食べ物にありつけるわ、その被害に気付かれにくいわと、ネズミやゴキブリにとっての理想郷が現実のものとなってしまいます。

 

2013年11月12日火曜日

複合的駆除

農作物の害虫駆除の為に殺虫剤(農薬)を噴霧します。殺虫剤は目先の害虫を駆除するだけではとどまらず、殺虫剤に含まれる有毒化学物質は、土壌に浸み込み、地下水を経て川に流れ込み、川の水生昆虫は全滅します。
川の魚はエサ(水生昆虫)が無くなったり科学物質に汚染されたりするのが原因で死に絶えます。
水生昆虫や魚を食べる生態系上位の鳥も同様に居なくなります。
生き物が全く居ないただ流れるだけの川、春になっても鳥の鳴き声が一切しない森、やがて人類にも影響が、、

Silent Spring 「沈黙の春」という本があります。



殺虫剤やそれに含まれる化学物質の恐ろしさ、科学物質は徐々に体に蓄積される、薬剤で目先の害虫を駆除するだけでは一時的にしか解決しないから生態系を考えて行うべき、人間の都合で殺虫しまくるといずれ人間は自然から逆襲される、人間も生態系の一部であるから、つつましく生きるべき… イケイケの高度経済成長期に、いちはやく科学物質の影響による悲惨な実例を多く挙げて書かれたアメリカの本です。

高度経済成長は終わり、今日(こんにち)では効率よく害虫を退治さえできれば何でもいいといった、環境や人の健康にあまり配慮されない、強い農薬や殺虫剤はほとんどありません。(中国は経済成長期で、あの大気汚染を見る限りあてはまらない。

よく誤解されるのですが、プロ用の薬だから特別に強力であるというのは大きな間違いです。

今現在の駆除の主流は、ネズミでいうなら防鼠(ぼうそ)工事、要するに侵入防止対策を交えて、薬だけに頼らず複合的に防除していくというスタイルです。ゴキブリも同じく、薬剤を使用する前に清掃や整理整頓を徹底して環境改善をする。(害虫にとっては環境悪化となる)
 
殺虫剤をまるっきり否定していては害虫を駆除するのは難しいので、要はバランスが大事かと思います。自分も仕事上普通の人より殺虫剤を吸いこむ確率は少なからず高いので、この本を読み返して神経質気味になる位がちょうど良いかもしれません。必要以上の殺虫剤は、ただ有毒なだけですから。