よって、近隣の家に棲むゴキブリや野外に棲むゴキブリが室内までやってきてしまうことがあります。また、野外に棲むゴキブリは大雨が降ると建物内へ避難してきます。
成虫が一番、移動距離が長い(行動範囲が広い)のですが、幼虫が部屋で発生した場合は、その家でゴキブリが繁殖している可能性が高くなります。生まれたばかりのゴキブリの赤ちゃんが出没したなら繁殖は確定です。
クロゴキブリ幼虫(5~23mm)
※成虫ほどの移動距離はないが、大きい幼虫はそれなりに足は速い。
クロゴキブリ赤ちゃん(体長3~4mm)
※足が遅いので、目撃場所からすぐ近くで卵が孵ったと考えられる。
その建物内でゴキブリの繁殖が行われていそうなのか?それとも、たまたまやってきただけなのか?繁殖していそうな場合は、常時、毒エサを置いておくなどして長期の駆除対策をしたほうがよいでしょう。
繁殖しているにしろ、たまたま侵入してきたにしろ、駆除対策としては、侵入防止対策が基本となります。網戸もせずに窓を開けっ放しにしておけば蚊やハチやらいろんな虫が侵入してきます。ゴキブリも同じで、容易に室内まで辿り着けないようにすることが肝要です。
市販品には、殺虫スプレー、燻煙剤、ホイホイ、忌避スプレー、忌避剤、超音波駆除器、毒エサがあります。
燻煙剤などは、すばやく一網打尽にゴキブリを駆除できそうなイメージですが、先に書いたとおり、ゴキブリはあちこち移動していますから、燻煙剤を焚いた時に、たまたま部屋にいたゴキブリに効くだけで、最も効率の悪い駆除方法となります。
今後、ゴキブリに出くわさないためには、侵入防止対策の他には、持続性のある毒エサが最も効果的です。毒エサの殺虫効果は3、4ヶ月で、長いもので6ヶ月程度です。設置したからと安心せずに期限切れに注意が必要です。
また、設置後すぐの喰い付きはいいのですが、時間の経過とともに喰い付きが悪くなっていきます。
尚、毒エサに殺虫スプレーや忌避スプレー、燻煙剤がかかりますと、ゴキブリが毒エサを食べなくなりますので注意が必要です。